2025 02,02 16:50 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2008 02,18 00:52 |
|
予想外にも容量限界エラーがするほど長くなっていたようなので分割です。 下が前編なので、前編を呼んでからこちらをお読みになることをお勧め、というかしてくださいw しかし、自分が容量オーバーするSSが本命ユノなのや、実は意外とかけるユノフェイではなくユノはや、という……
というわけで、今、広い広い露天風呂には自分ひとり。
「別に。ちょっと昔のことをね」
「ざっと10年ほど……」
――ヴァイスさんたち? いや違う。彼らがこんな女性みたいな声を出せれるはずがない。 ――じゃ、エリオ君? そんなわけがない。だいたい、エリオ君はそんなからかうような行動は取らない良い子だ。 ――となるとクロノ? それこそジョークも大概にしろだ。
「なんでって、この露天風呂は混浴やろ?」 「……はい?」
自分はまだおばさんやないで!、と心の中で大声で叫んでそこを後にしたはやてだったわけだが
「え、そ、その……な、なんでもないから!はやて!」 「なんでもない、なら言ってくれてもええんとちゃうか?」 「そ、それは……」
「はや、て?」
―――――
その日。10年前の、闇の書事件が終わってから始めての2月のバレンタインデーの数日前。 ユーノは無限書庫勤務を始めようとしていて。はやてははやてで足のことを含めてやっと第一歩を歩んでいたときだった。 そして、バレンタインデーの数日前、はやてがバレンタインデーの話を振るとユーノは目をパチクリして一言。
「ユーノ君、たいそう自分を謙遜なさるなー?」 「謙遜じゃなくて、事実だと思うんだけど」
なんという、と言った表情でユーノの本当にもらえないと思っている無関心さに呆れを通り越してただ何も言えない。 寂しいやろし、笑いの一つもあらへんやろーなぁ……、とこのときははやても子供だった。
「ぼ、僕が?はやてから貰うの?それは、はやては困らないの?」 「なんで困るんや?別にほかにあげる人もおらへんし。それに誰からも貰わなかったらってだけやで? 「楽しみかぁ……君から貰うだけだと思うけどね」 「だから……まあええけど」
はやてが声を細めて言った話。それを聞いたユーノは一瞬、頭が真っ白になって。 対するはやてもいつもの彼女らしくない、話に勢いも纏まりも何も無い。ただ、慌てたような素振りばかりが目立つ言葉。
「!?……そ、そやね。それで、今年はどーなん?毎年毎年、私が勝ってばかりやと面白くないとゆーか」 「えっと、その……今年はゼロかな?」 「……ほんまに?」
ゼロ、それが意味するところをはやては思い浮かべて。
この思いはやっぱり……
「そ、そんなわけやないわ!負けやから、ユーノ君にチョコ渡さへんと思っただけで……!?」
口が滑った、というのはこういうときのことをいう……そう思うほど二人とも言った方も聞いたほうも 背中と背中が互いに当たり合って、それはそれでさらに二人とも恥ずかしいような。 はやては気を落ち着かせるためにゆっくりと日が沈む空を見上げる。 魔法は魔力だとすれば、自分が長い間続けてきた「約束」もまた魔性を帯びていたのか。 どっちでもいい。そんな気がした。
「そんなに賭けに負けるのがいやなの?」
はやてがきっちりと断言する。それに心細そうなでユーノが返しても返事は変わらず。
「そやそや。でも、その前に、そのちょっとええか?」 「う、うん。何、はやて?」 「こっち見てくれる?」
恥ずかしいのははやても同じであって。
「いや、その……気分がハイやったことと、ちょっぴり自分の愛情表現の劇的効果?」
結局、抱きついた理由ははやてがからかったことになってはいたが。 はやての愛情表現は部下の胸を揉むぐらいのものらしい 実情はまた別なのだが。
それはさてと、今二人は別に二人だけでいるわけではない。 ここは旅館の中宴会所。お風呂の後、一行は食事の為にそこに集まっていた。 で、宴会開始30分。状況は悪化の一途をたどっていた、といえばいいのだろうか。
「ふっ、騎士にとってこれぐらいのビールの一つは二つは飲めないことは無い。
まあ、そんな主の思いは知らず、ぐいぐいと飲み続け、薦め続けるシグナム。 その横ではというと。
「あら、大変なのね。 「ええ、そうなんですよ……
ワインを片手に熱く涙を浮かべて語るのはグリフィスで、その話しを天然なのか普通に流して聞いているメガーヌ。しかし、私が話を聞かないとはどーゆーことや、とはやてが思ったのは言うまでもなさそうである。 そんな横ではというとまた別に一組が……
「エリオ~これ、美味しいですよー♪」 「ほにゃ?、ううんーおいしー!」
というか本来お酒は20から、なのだが………
「ふふふ~リインはエリオともっと一緒にいたいです~!」 「僕もいたいのー!リイン温かいー!」
「なんや、ありゃ……」 「僕に聞かないでよ、はやて」
「はい~クロノ君、あーん♪」 「エイミィ、なんでそんなことして食べないといけないんだ……?」 「だって、結婚の後すぐに子供で、しかもクロノ君って中々帰ってこないし、こう夫婦のスキンシップしてないでしょう?」 「まあ、それはそうだが。ちょっとまてその子供の方はどうしたんだ?」 「うん?ちゃんと義母さんが見てくれてるよ?」
熱々に二人で食事をしているクロノとエイミィ。恥ずかしそうながらもしっかり「あーん」をしているクロノを見てしまうとさすがに見ているユーノとはやての方が恥ずかしくなるような感じだ。 一方で、未だに年の老化をまるで見受けられないリンディが二人の子供相手に嬉しそうに世話をしているところは「この子たちの母親です」と言われてもまったく疑う余地のないような雰囲気をかもし出していた。
むしろ、前より若く見えるのはきっと目の錯覚、とユーノも、そしてはやても自分に言いくるめるのだった。
そんな中で二人だけ、普通にしているユーノとはやては、むしろマイノリティ。
「そ、そやなぁ……周りがこれだとあんまり調子がでーへんけど」
料理を食べて、酔いきってしまったエリオとリインを部屋まではやてと二人で運んで。 二人だけでいる時間、二人だけの時間。 部屋は寝室と別に和室が一部屋。寝室には布団が3つ敷いてある。
「そういえば、この旅館。エントランスホールに大きな時計があったっけ。多分、それの音だと思うけど」
「なんさ、それ。その残念そうな嬉しそうな言葉は」
二人とも、自分が言いたいこと。それを言うと決めたのだから。 相手を互いに見合って、笑いあう。いつものことだ。はやてにとってはユーノと、ユーノにとってははやてと、話すときのお決まりだった。
「うん。ありがとう。なんだか、不思議な気分だけど。はやてからチョコ貰うの初めてで。でも、いつ作ったの?」 「そな毎年ユーノ君がチョコもらっとるのが悪いんよ。それと作ったのは二日前の暇な時になぁ」
手元に出した箱を、ゆっくりとユーノの手元に渡す。
緊張はいよいよ臨界点も突破しそうだった。 大和撫子のように浴衣を着ているはやては、見るからに神秘的で。髪縛りのリボンも使ってない、それは新鮮さもあった。
「……その約束からもう10年。私たちもあの時のような思いのまま過ごせたわけやないし 「確かにでも、なのはは忙しくて会えないことも多いし、フェイトは仕事以外ではほとんど、かな。
――自分が好きだった女性。 ユーノの、ストレートに、なのはから貰ったリボンを使わずにフラットにした髪は長くゆれる。
「そういう意味では、リインを生み出してから一番良く私的あっていたのは、はやて、なのかな?」 「……私も意図的に良く会うようにしとったから、ね」 「えっ?」
ポツリ、とはやての口から言の葉は出た。
「とある女の子は、明らかに無理をしている男の子を見つけました。 「間違い?」 「そや、その子……八神はやては、その男の子、ユーノ・スクライアのことを……好きになっても言い出せなかったことを……
本当に私バカなこといっとるなぁ、と誤魔化して笑うはやて。
返事をユーノがゆっくり言おうとして。
「……とある男の子は、大切な人を失ってしまった女の人を助けようと無茶をしてでもがんばった」
「へん、か?」
――彼が好きだった子、その言葉に該当する人を知っているから。 自分だって目の前の彼にその女性、高町なのはにその話題でからかったこともあったぐらい、知っていたことなのに。
多分、僕は君が好きなんだと思うんだ。今、はやてに言われて間違いない、と思うほどに。
その言葉を聞いて、言って。
「……良かった……私、とっても心配やったから…… 「僕も、かな。はやてがそんな風に思ってるとは思わなかったから。
「でも、なんで赤のカーネーション、なんや?」
そうして、今は二人で布団の中。だけど、二つ引いてあったシングルの布団はダブルの一つ、に変わっていた。 二人で互いに顔をあわせて寝る。思いが通じ合ったからといってもいきなり過ぎるとは思った、が。 電気も消して二人で向かいあって寝ていた。
「別名?」 「そう。カーネーション、別名はアンジャベル。アンジャベルっていう花には色々と花言葉があるんだ」
「それだけやないんか?」 「花言葉は『あなたを熱愛しています・熱烈な愛情・あなたの愛を信じる・貴女の恋を信じます』
「……ええよ」
「……渡せないバレンタインチョコは、ただのチョコ。そうやとは思わんかぁ?」 「えっ、そ、それはそうだろうけど」
「前から?まさか、今まで10年間も?」 「そうでなかったら、今年も用意しておらへん。まったく、ユーノ君が毎年毎年貰ってるから悪いんやからなぁ?」 「あはは、ごめんごめん。今年からは君以外からは貰わないから大丈夫だよ」
「……なんでかな、僕もそんな感じだ。 「不純って、何か混合物でもあるん?」
「でも、それぐらいがええんと思うよ。愛は八ヶ月を半減期とする物に過ぎない、なんていう人もおるし…… 「……そっか。いつの間にか、か……はやて」
――その笑みは、私がいつも、チョコの約束も、リインのときも、そして助けようと思ったときも、いつも私を掴めて離してくれない笑み……
「ユーノ君、それ、私もや」
そんな思いでも、それでもやっぱり。
ま、まあとりあえず……収拾がつかなくなった巨大作、とだけ言っておきます。 実は私の持論のテスト的な意味もありました。 まあ、そのせいかエリオ×リインなんて異色の色が。これの後日談は後でWeb拍手にいれる予定。 というか、酔ったエリオきゅんが可愛いな、おい(ぁ 抱きついたりと、エリオ君が朝起きたときが非常に興味深いですw 恋愛色を後半強めた関係で、前半のラブコメ度が大きく落ちたのがこのSS最大の問題点。 はやてとユーノの10年前の約束、という設定はありがちな設定かな? 皮肉なことに、リインが生まれた時期となのはが怪我した時期が一緒。もし、なのはが事故を起こさなかったら、はやてはユーノのことを心配して良く会いに行くこともしなかったかもしれぜず、となると別の人と、となるえるあたり、IF系ですね、これ(ぁ このSSは、なのはさんとフェイトさんもユーノ君にアプローチをかけていたのですが、はやてとユーノが恋人になったことを知ったら、いったいどうなるのやら……ここまで書ききれませんが(主に魔王に消されたくない的な意味で エリオは、どうやらこの世界では「エリオはデバイスに恋してる!?」的な状態のようです。ああ、やっちゃったね。リインとエリオ。これはこれで良いんじゃない、と思ったり思わなかったり。 とにもかくにも、一つのSSに詰め込み過ぎた感じです。これじゃナデシコじゃねーか(ぁ
ユーノきゅん可愛いよユーノきゅんさんこんー
>どうもグリフォンさん、相互リンクしましたのでご連絡に来ました。 リンク関係の奴は上げるべきか悩みましたが、二次創作関係の方も書いてあるのでw
>というか、反応遅れてしまってすみません。
>新キャラの元ネタはやはり芳乃さくら嬢でしたか、ということは50歳を越えても若いままなんでしょうね(笑)
>ユーなのはやっぱり最高ですね。 ユーノ大好きっ子さんおはつー^^ PR |
|
コメント |
今回のSSは子供の頃の約束からの恋ですか・・・。10年間と言う長い様で短かった期間で育まれた思い、切ない様で哀しいですね。不純であってもそれも何時の切っ掛けだと思います。しかし恋人になって行き成り一緒の布団で抱き合い、食事中もイチャ付くとは。まあイチハチ禁は無かったのは自分としては寂しいですが・・・。まあ其処は混浴風呂で少しやっていましたが・・・。自分ははやて派なのでユーノが羨ましい<オイ!!その後のエリオとリインも何か良かったですね。しかし、この後のなのフェイやキャロルーもかなり凄い事に成ったと思います。でもユーノとはやてのピンク色の固有結界の前に玉砕!!!次回も楽しみにしています。
【2008/02/1809:54】||セブンウィンズ#51120cac2b[ 編集する? ]
|
なかなか長かったけど読むのに苦労はしませんでした;;
ユーノとはやての恋愛は結構王道な感じがしてていいよね。 バレンタインの話を読んでいたら悲しくなったのは・・・・・あ、私だけですね;; もらえるユーノがうらやまし;; あとエリオの壊れ具合も良かった;; 今度はホワイトデーだ(ぁ |
パソコンの前でにやけながら悶えました。どうしてくれますか(笑)
子供の頃からの気持ちの昇華。そして、ひとつの約束を切っ掛けにいつの間にか好きになっていたという、一見すると不明瞭ですが、個人的には恋とか愛ってそんなものと思っています。本文にもありましたが、こちらの方が末永く幸せになれるのではないでしょうか。 何にしても、ユノはや好きとしては鼻血が出そうな展開でした。 そして、まさかのエリオ×リイン。 【2008/02/2112:22】||上条厚狭#29f14458a1[ 編集する? ]
|
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |