2025 02,02 17:03 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2007 09,02 23:52 |
|
さて、今回はそのままなシリーズSSの最初の一つを投下ーー 書類に使われているA4用紙の厚さはだいたい0.1ミリ程度らしい。 となれば、今ここで書類の山を作り出している人は、作り出せるだけの書類を采配しない権利と同時に 時空管理局 古代遺失物管理部 機動六課 法務官室。 普通なら、ここにいる彼女は、それこそ彼女の別名「電荷の閃光」のように仕事に関してはテキパキとすぐに終わらせるのだが、たまってる仕事は進まず、何か遠くを見てるかのように彼女は呆然としていた。
そう、そんな彼女の名前は「フェイト・T・ハラオウン」と言った。
――気が付くといつも、あの人のことを考えている……
今までそんなこと無かったのに。 それはフェイトが自分の気持ちに気づいてしまったからか。 そして、一度その人のことを考えてしまうと、もう仕事なんてやってられない気分になってしまうのだ。
こんなことは、10年前になのはと真剣勝負する前後の心にも似ているけど、それとはまた違った、変な心。 それは、堂々巡りの空回りなどしなくても分かる結論。
自分でも、おかしいと思う、好きなのか何なのかすら曖昧なその心だけど、でもやっぱり……
――
なにより、今までのむやむやしていた気持ちは
「あれ、フェイトさん。どうしたんですか?」 「うん。エリオのことも気になったし……ユーノも無茶してないかなって思ってね」 「あはは……エリオが時々手伝ってくれるおかげで仕事は捗ってるよ。
「それは……ごめんなさい」 「別に謝らなくていいよ。むしろ……ううん、なんでもない。ところで、フェイトは何をしに? 「あ、うん。エリオの手伝いと差し入れをね」 実際には自分の仕事も満足にできてないけど。それでも、今日ぐらいはそれでもいいと思う。
「でも、手伝ってくれるならちゃんと手伝ってもらった方がいいと思うよ。 「そうだよエリオ。私に頼ってくれてもいいと思うよ?」 思い出せば、自分にエリオは頼ってくることなど滅多に無い。というか無い。 「私はエリオの保護者なんだよ?だから、できれば頼ってほしいと思うんだ」 「あ、はい。そういうなら…お願いします、フェイトさん」 「うん♪」 手伝えて、手伝ってもらえる人がいることも、また幸せなことなのだから。 「さて、休憩時間も終わり。残りの調べ物でもしようか? ああ、フェイトはちょっとここで待ってて」
「ふう。ここ数日間まともに仕事ができないんだって?」 困ったような顔でユーノは言う。そして同時にとても心配そうな感じで。 「そ、それは……」 いえるはずが無い。まさか「あなたのこと考えてました」なんて。 「言えないならそれでもいいよ。個人的なことかもしれないし。 「はやてとアルフが?」 両方とも初耳だった。 「はやてからは「仕事で遅くまで居残る事が多い」って。後、アルフからは「遅くまで魔力行使をしてる」ってね」 「……」 何も言えない。はやてやアルフにも迷惑をかけていたなんて。 「実はさ、昨日ここにクロノが来たんだよ」 「兄さんが?」 「うん。入ってきていきなりアイツ「お前、ここ数日書類の処理が遅い!」って言って怒鳴ってきてね。
「うーん。そう来るかぁ…まあ、気づかずに仕事の処理スピードが落ちてると…正直、僕も参ってると思う。 そういってくれるユーノの笑顔がやっぱり……好きだった。
「それならよかったよ。でも、やっぱり君は無理するから心配なんだけどね。仕事が滞ってたのもどこか無理してたんじゃない?」 「それは私も同じ。ユーノだってどこか無理してるんでしょう?」
ただ、その後のユーノの言葉に、フェイトは恥ずかしくて穴に入りたくなってしまったが。 「うーん。そういわれると僕も何もいえないというか…なら、こうしようか?毎日、電話で話すってことに。 「ええ!?……あ、えっと……うん、そうだね……」 「………?」 ここで気づかない程度には、ユーノは鈍感だったらしい。 「さてと、書庫の仕事を僕たちもしないとね……フェイトもね」 「そうだね。エリオばかりにさせるのも悪いし…」 なお、その仕事は比較的早く終わり、ついでにユーノにいたっては仕事が終わって二人が帰る時に
事務処理をすべて終わらせ、司書にも定時終了を言い渡して、誰もいない書庫を後にしたユーノがいったのがこの言葉。 「え、いいですよ!僕は!」 「え、え…ええっ!? わ、私も!?」 「って、あれぇ…?だ、だめ? 六課のほうの仕事もないはずだけど……? フェイトは…ね♪」 そういわれると、確かにこの後は何も無かった。珍しく夜の訓練も無い日だったから。 「ぼ、僕は……その……やっぱりユーノさんにご馳走してもらうのは悪いというか…」 「エリオ。せっかくだから、ユーノにおごってもらおうか?」 「フェ、フェイトさんも!?」 なぜか、このときフェイトとユーノの笑顔が同種のものにエリオは見えた。 「……はい!それなら、甘えさせてもらいます!」 自分は思いっきり甘えてみることにした。それ自体がエリオにとって人生初の思いで… PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |