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2008 06,28 12:05 |
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おま、更新早すぎるだろ、と前回の記事(数時間前更新)ごと読んだ方、こんばんわ(ぁ といっても、日記を書いてから書いたのではなく かつて某所に投稿したのをこっちに移したってだけだったりします(ぁ D.C.Ⅱじゃなくて、D.C.の、しかも好き嫌いがすっかり別れる音夢SS。 ……私は地雷を踏んでしまったような気がする(ぉぃ やっぱり、時代はよっしー×さくらでしょ(だからそれは以下略 まあ、よっしー×さくらで本気で書こうとしている自分より(ぉぃ 追伸 フェイトそんは忘れて無いよ!ただ、司書長というキャラの動かしづらさに全私が泣いた(ぁ
もうちょっとだけのわがままを
私は、やっぱりわがままなのかもしれない。
今日は12月28日。私は、朝、異常な寒さを肌に感じることで目覚めることができた… 横にはお兄ちゃん…ううん、私の恋人がいる。 私は、兄に朝倉純一と言う人がいる。同時に今では恋人でもある。 世の中には、それが変と言う人もいるかもしれない。でも、実際に私たちはその兄妹であり、恋人である関係を間違っているとは思っていない…
それにしても寒い…今は12月。 冬も本番な時期だけど、それでもやっぱり少し寒かった。 ふと、私はお兄ちゃんを…純一の寝顔を見た。
なんか、いつも笑ったり、怖がったり、怒ったりするおにいちゃんの顔だけど、寝顔は思いっきり可愛かった。 ううん、私にはどんなお兄ちゃんの、純一の顔でも好きだけど。
「…おにいちゃん。おはよう。」
そう声をかけても、私はお兄ちゃんが起きないことぐらいわかっていた。 いつも、私が辞典まで使うぐらいだから……この程度で起きれば、私は苦労しない…それはお兄ちゃんの妹として分かっていた。 でもね、そんなかったるいお兄ちゃんが、私は好きなの。 朝、こうやって起きてお兄ちゃんを起こす時間になるまでの少しの間が私の楽しみの時間だった。
「ふふっ、純一……♪」
寝ているお兄ちゃんにそう言ってみる。 だけど、こんなことをしていることは内緒。だって、私はまだお兄ちゃん…純一の目の前でちゃんと名前を呼んだことが殆どないんだもん。 やっぱり、私は中には、お兄ちゃんの…純一の妹としての私がいる。 お兄ちゃんを一人の、朝倉純一を見ている自分がいる一方で、同時にかけがえのない兄としてみている自分もいる。 どっちが本当の私っていうわけではなくて、どっちもきっと私なんだと思う。 どうやら、兄としても一人の男性としても私は朝倉純一という人を好きになってしまったらしい…恥ずかしくて、お兄ちゃんの前で言えるはずもないけど…
「………」
「…純一、もうちょっとだけならいいよね…」
言っても聞いていないことはちゃんと確認。 この朝のほんの少しの時間だけの、私だけの特権。 ゆっくり兄さんの顔に自分の顔を近づけて、そっとくちづけをする。 それが、私の…純粋に純一の恋人としての朝の日課だったから。
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「雪が降っていたんだぁ…兄さん、雪だよ、雪っ!」
カーテンをビシッと開いた先には一面の銀世界。太陽の光と私の大きな声のおかげなのか、お兄ちゃんは眠たそうに目を擦りつつも ちゃんと起きてくれた。いつも、これぐらいちゃんと起きてくれると妹としても、恋人としても嬉しいけど、今は考えないことにした。
綺麗……
初音島には少し前まで一年中咲き続ける桜の木があった。 それはそれで幻想的だったけど、今の一面の銀世界になった初音島は、今まで見たことがなかっただけにすごく神秘的だった。 白で多い尽くされる世界…綺麗だなぁ……
「…道理で寒いわけだな。ふぅ…」
「兄さん、もう少し情緒っていうものを持ってくださいよ。綺麗じゃないですか、ねっ♪」
「まあ、綺麗なんだけど…かったりぃ…」
そう言っているけど、それでもお兄ちゃんはお兄ちゃんで、その白い世界に見とれているみたい。 だって、いつものかったるいお兄ちゃんなら、綺麗なんて言わないで、ううん。それ以前に見ないでかったりぃ、っていうんだもん。 でも、これだけ白いと……確かに色々とかったるいかも……
「ふふっ♪うん、かったりぃね♪」
「な、なんだ?いつもなら『かったるいじゃないっ!』とか言うところじゃないのか?」
「私が『かったるい』っていうのがそんなに珍しいですか?」
ちょっと、私がかったるいって言ったときのお兄ちゃんの顔が面白かったから、ちょっとから意地悪を私はしてみた。 お兄ちゃんがいけないんだからね。
「まあ、いつもは俺の台詞だからな。だいたい、何がそんなにお前はかったるいんだよ?」
「ふふっ。秘密だよ。とにかく朝ご飯にしよう、兄さん。」
そう言って私は、お兄ちゃんの手に抱きついた。ふふ~兄さん、なんだか戸惑っているみたい。 兄さんって、やっぱりかったるいって言っているけど、私の恋人としてはちゃんとしている…のかな♪
朝ご飯は、私の手作り…とはいかなかった。 私は料理が苦手なのだ。それも兄さんが言うに『壊滅的』に。 自分でも、何度か食べて、兄さんの言うことがわかってから、練習はしてみるんだけど実際に食べてもらうことはない。 食べてもらいたいけど、食べて兄さんに倒れてほしくないし……弱気、かな?
だから、朝ご飯にかかわらず、食事は簡単な…失敗することのないものしかできない。 ちょっと恥ずかしい、私の欠点だけど、兄さんは倒れることすらあったのに咎めることはなかった。 『ゆっくり練習すれば、音夢なら大丈夫…と願いたい』って、ちょっと皮肉っぽかったかもしれないけど言ってくれた。
「それで、かったるい音夢さんは今日はどうするんだ?」
「もうっ!兄さんってそんなに尾を引く性格だったんですか? ……それに、私は兄さんがいれば、どんなことでも……って、うそですよ。かったるくもありませんし、ちゃんと昨日出かける約束したじゃないですか。」
「お前なぁ・・・…とにかくどうするんだ?雪は一応止んだみたいだけど……」
確かにリビングの窓からは一面の白は見えるけど、振っている様子はなかった。 兄さんの言うとおり、私は出かけるつもり。だって今日は……
「ねえ、兄さん。そういうわけだから一緒に買い物付き合ってくれるよね?」
「まあ、そりゃ約束していたからな。ただ、あまり高いものをたくさん頼まれても、俺の財布はそんなにあったかくないぞ。雪が積もっているぐらいだしな。」
「兄さん…こんなに寒いのに、そんなギャグ言わないでよ…でも、ありがとう。」
私は、自分で言うものなんだけど素直に物事を言うのが珍しい。 今も…今日だけは…そう思って素直になれたのに、兄さんは困惑模様。ううぅ…… でも、それももうちょっとだけ…だからね
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「にしても、やっぱりかったるい。」
「兄さん…私と買い物しているのがそんなにかったるいですか?」
私と兄さんの買い物…デートと言っても間違えじゃない…よね? 二人きりでいるのに、兄さんは私を公では妹としてみている。それは同じで私も兄さんのことを『お兄ちゃん』と呼ぶのは朝のほんの少しの間… 私と兄さん…朝倉純一は義兄妹だから。 でも、こういったときぐらいは私の恋人としてしっかりしてほしいなぁ……
「いや、そういうわけじゃないけどさ……でも、なんだか普通のものばかりで、日常品ばっかりだぞ?」
「兄さんは私がわざわざ買い物に誘って、何時間もウインドウショッピングしたいんですか?」
「いや、あれはもっとかったりぃ…最低でも、今日は寒いしな。」
商店街は、さすがに雪退けされていたけど、やっぱり相当数の雪が降ったみたい。道にはそれなりに雪が溜まっている。 もう、兄さんはいつもこれなんだから…でも、私はそんな人のことを好きになっちゃったんだもん。仕方ないよね? むしろ、私は今では兄さんのかったるいが好きになりつつある。かったるい兄さんの面倒を見るのが楽しい、なんてすら思える。
「…うん?どうした?」
「ううん。なんでもないよ。兄さん、ちょっと寄り道しよう♪」
兄さんの手を強引に引っ張って向かった先…それは…… …枯れずの桜の木…… 全面真っ白な雪に包まれて、しかも今では枯れているけど、それは私や兄さんを今年の春、さまざまな事件を起こした原因でもあった木だった… そして、兄さんとの思いを確かめた…
「…音夢……」
気遣ってくれている…桜の木を見ていた私を兄さんが突然抱きしめた…あったかい……
「…なんで、今頃桜の木を見にきたんだ?」
「今日…何の日かお兄ちゃん…覚えているよね?」
自然に、私は兄さん、ではなくお兄ちゃんと呼んでいた。この木の思い出、そして今思い出す思い出がそうさせるのだと私は思った。 兄さん、かったるいといつも言っているけど、こういうことはちゃんと覚えていてくれる人だと私は確信を持って言えた。
「…ああ。お前と俺の誕生日だ。」
「あの時、同じ誕生日だったことでどっちが兄か姉か…そのとき、この誕生日が私にとって『私の誕生日』じゃなくて 『私とお兄ちゃん』の誕生日になって…うれしかったよ。後から私知ったんだけどね。兄さんは朝早く、私は夜遅くに生まれたらしいから 本当に兄さんがお兄ちゃんなんだよ? それを知ってから私は決めたんだ…その日だけは、自分に正直になりたいって…もうちょっとだけのわがままをしたいって…さくらちゃんが、もしあの春来なくても、私は……」
話しているうちに、私の目には涙が…変だよね…私、全然悲しくないのに…
「そっか…とりあえず、そんなに泣くなよ…その…兄としても彼氏としても…な。」
「う、うん。ありがとう。お兄ちゃん。」
それから、私が泣きやむまで兄さんは私を抱いてくれた… やさしくて、心温かくて…それは昔から変わらない兄さんの…それだった…
「…『もうちょっとだけのわがまま』か……」
「…ごめんね。私…わがままなんて言わないよ。もう私は兄さんの…恋人だから…それだけで…うれしいから……」
そう私は言うと兄さんを押し倒す形でキスをした。 さすがに兄さんも、いきなりのことで何かわからないみたい…ふふっ、例え恋人になっても、やっぱりわがままはしたいもん。 むしろ、その思いは増える一方。それがわかってくれたのか、兄さんはそのままキスを続けてくれた……
名残惜しく、私と兄さんは離れた。もっとやりたい…だけど、さすがにこんなところとは言っても外には変わらない。誰かが来るかもしれないところでずっとは…私も恥ずかしい。 そう思っている矢先、兄さんが私に向かって顔を赤くして話しかけてきた。
「…今日だけだぞ、俺からの誕生日プレゼントだ。『もうちょっとだけわがまま』をとことん聞いてやる。たった一人の妹としても、たった一人の俺の…恋人として…な。」
兄さん、私にとって兄さんは…… だから、そういってくれた兄さんに私はこう答えた。妹としても一人の恋人としても私を好きでいてくれる朝倉純一と言う人に…
「うん……うれしいよ…純一っ♪」
小さい恋、それが結ばれてから最初の誕生日… 純一と一緒の誕生日…いつも、兄と妹として過ごした誕生日…今年からは違う、それが何より嬉しい、純一からの私へのプレゼント… それと同じように、私から純一へのプレゼント……
『もうちょっとだけのわがままを』……毎年、幼いころの誕生日にあの願った思いは…やっと叶った……
『お兄ちゃんといつまでも二人で一緒にいられますように……お兄ちゃんのことが私は大好きだから……』
うーん。でも、純一と違ってあの子は出来た子だからなぁ、と思って、だけど由姫さんもとってもしっかりした人ですし。私も反対することはなくて。 あとがき 音夢ちゃんを題材とした、甘々なSSです。 D.C.F.S.(ダ・カーポ・ファースト・シーズン…アニメ版のこと)を元にしていますが、音夢は看護学校に行っていません あれはD.C.S.S.の設定だ、ということにしちゃいます(笑) 短い短編となりましたが、それだけに音夢ちゃんの甘々さを出せたと思います。
朝倉音夢は、幼いころからずっと兄のことが好きだった… この話で音夢は『兄さん』『お兄ちゃん』『純一』と、彼女の彼氏こと朝倉純一を呼びます それは『成長した妹としての音夢』『幼きころの妹としての音夢』『妹から恋人になれた音夢』の心情だと思っていただけていれば光栄です 音夢は、最後まで妹であることをやめることはできませんし、やめるつもりはないでしょう。彼女は純一の妹であることが好きなんですから でも、それでも彼女は同時に純一の恋人であることを願った……幼きころの誕生日から…… でも、現実問題。クリスマスに近い誕生日の人の話だと、お願い事というプレゼントがクリスマスに統一される可能性が大きいそうですけどね 妹でもあり、恋人でもある音夢の、ちょっとだけのわがまま、どうでしたか?
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コメント |
凄く失礼な題でスイマセン!!だってSSも日記も無かったので・・・。まあ無事で良かったです。次回はなのはのSS、STSのアザーストーリーの更新を待っています。
では感想。まあ自分は純一×ことり派なので正直何とも言えませんが、音夢の思いが良かったと思います。では。 【2008/06/2817:39】||セブンウィンズ#51120cac2b[ 編集する? ]
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